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第11回 木材活用コンクール 結果発表

2007.07.18


第11回木材活用コンクールを終えて
 第11回木材活用コンクールは、160作品の応募があり、厳正な審査の結果17作品が入選し、6月14日に開催された第53回全国会員広島大会の記念式典内で執り行われた表彰式をもって、すべてのプログラムが終了しました。
あらためて、後援、協賛していただいた団体・企業、審査員、木青連会員、そして広島大会において表彰式を企画運営して頂いた広島会団の皆様等、関係各位には心よりお礼申し上げます。

「普遍性のある最先端の木材活用」= 木材活用コンクール受賞作品
 木材活用コンクールで、審査委員長が審査基準の重要事項としてご指摘されていることに、出品で提案されている技術なりアイデアに「普遍性があるか?」という点があります。
仮にその建物や作品が素晴らしくとも、独創すぎて他者が参考にすることも出来ないようでは、木青連の主催するコンクールとして意味合いが薄れてしまいます。
受賞作品は、応募者が総力を挙げて挑戦した、空論ではない「最先端の木材活用法」であり、そこに提案されているアイデアや用いられている技術に普遍性があるがゆえに選ばれました。
それぞれの地域の木材業者である我々木青連会員のみならず、木材に係わる多くの人々が、これらのアイデアや技術を、今後、活用されていくことを期待します。
今年度は、普遍性という点においては疑問があるものの、審査委員会が作品として大いに価値があると評価したものには特別賞が授与されました。)

ネット上に受賞パネルを常設展示
 木青連のホームページ(木青ネット)が充実してきたことで、今回より受賞作品のパネルを、ネット上でいつでも閲覧できるようになりました。「コンクールの目的」に謳ってある、それぞれの地域に分散する最先端の木材活用法に「光を当て広く普及させること」を、ネット上で実現できることは、主催者の一員として喜ばしい限りです。
是非、第11回木材活用コンクール受賞作品パネルを読んで、各々の立場での「最先端の木材活用」に活かしていただきたいと思います。
日本木材青壮年団体連合会
平成19年度木材活用委員長
江口達郎



総評
 最近は自然素材の良さが見直されるようになって来た。20世紀は機械文明の時代であったが、21世紀は生物文明の時代に向かいつつある、という説があるが、一般の人たちの間にも、そうした考え方が普及してきたのであろう。自然材料を代表するものの1つは木材であるから、上記の流れをいっそう増大させて、木材産業の発展に結びつけることを狙いとして、このコンクールは発足したのであった。以来10年の歳月を経て、ようやく基盤が固まったと実感できたのが、今回の催しであった。
 応募件数は160件に達し、内容的にも充実した作品が多く見られた。この成果は木青連の担当委員の永年に渡る努力によるもので、審査委員としても満足したしだいである。こうした催しの応募は、普通には大都市からのものが多いが、今年は北海道、大分、愛媛、埼玉、山形などからも、応募が多くあったのは嬉しいことであった。
 審査会は、終日をかけて慎重に審査し17点を入賞作品として選んだ。内容とし大きな意義を持っているが、このコンクールの主旨として推薦し難いものには特別賞を授与し、また、よく努力したと認められるものには、審査委員賞を贈ることにした。いずれにしても、回を重ねるごとに作品のレベルが上がってきたことは、審査委員の等しく認めるところである。
 尚、毎年のことながら、エクステリアとインテリアの部門に応募が少ないことは残念であった。市場を見ると、かなり良い作品もあるようだし、またインテリアについてはリフォームの普及で良い作品も多くあるので、それらを応募するように担当委員会から勧めていただくことも希望したいと思う。
 このコンクールの一層の発展を期待して、総評の結びの言葉とする。
千葉工業大学  常任理事
審査委員長
小原二郎


審査委員ご紹介
審査委員長 千葉工業大学 常任理事 小原 二郎
審査委員 宮崎県木材利用技術センター 所長 有馬 孝禮
(財)日本住宅・木材技術センター 理事長 岸 純夫
KDアトリエ 日本インテリアプランナー協会 専務理事 栗山 正也
東京芸術大学 教授 黒川 哲郎
首都大学東京 都市環境学部 建築都市コース 教授 深尾 精一
(株)松井郁夫建築設計事務所 代表取締役 松井 郁夫
専門委員 株式会社 加藤設計 代表取締役 加藤 昌之
日本木材青壮年団体連合会 平成19年度会長 日當 和孝
専門委員 日本木材青壮年団体連合会 平成19年度木材活用委員長 江口 達郎


協賛
(財)日本住宅・木材技術センター (社)全国木材組合連合会 伊藤忠建材(株)
(社)愛知県木材組合連合会 住友林業(株)東海支店 日本製紙木材(株)中日本支店
名古屋営業所
北海道木材産業協同組合連合会 双日建材(株) 宮川工機(株)
特定非営利活動法人
北海道住宅の会
日本木材防腐工業組合 名古屋木材青壮年会


各賞発表
※詳細資料(PDF)に関して…本来A2サイズですが、印刷等がしやすいように2分割してありますことご了承ください。

最優秀賞
林野庁長官賞
南方熊楠顕彰館
矢田 康順
(株)インテグレ―ティド デザイン アソシエイツ


この作品は和歌山県出身の世界的博物学者、南方熊楠の研究資料を保存し、その偉業を伝えることを目的として建設されたもので、設計は公開のコンペによって選ばれている。
その特徴を記載すると下記のようである。
  1. 建物は周囲の町並みに溶け込むように、大小の切妻屋根の連続した形態になっている。
  2. 構造材、仕上げ材ともに集成材を用いないで、丸太などを使い、地元材の良さを表現するように工夫されている。
  3. 伝統的な方法である貫壁を基礎とした格子状の耐力壁で構成されている。現代技術の応用によって、視覚的にも意匠的にも優れた空間づくりに成功している。
  4. 木材の収縮に対しては、楔の追い締めで対応するように工夫し、それを地元市民の記念行事にしようという発想は秀逸である。
上記の理由により、最優秀賞として推薦した。

詳細資料(約1.4MB)

優秀賞
(財)日本住宅・木材技術センター理事長賞
静かな家
藤田 克則
(株)設計工房禺
全国木材組合連合会会長賞
杉の家
佐藤 大
KD設計一級建築士事務所

現在新築される住宅の多くは、構造的には木造でありながら、木材は隠蔽されて多国籍風の外観となっている。今回応募住宅の題名に「静かな家」という題名をつけた理由は、本来の木造住宅の姿に基盤を置いて、その傷みが目に見え、長寿住宅の対策が取りやすい、というところに重点を置いたからであった。
その特徴を記載すると下記のようである。
  1. よけいな装飾のないシンプルな佇まい。
  2. 梁や桁などの構造材のほとんどは、杉の4寸角材だけで構成されている。
  3. 図面上で架構と間取りの整合性が読み取れること。
  4. 建具と室内空間の調和が美しいこと。
  5. ローコスト住宅にも応用できる技術を提案したこと。
等である。
以上が、優秀賞として推薦した理由である。

詳細資料(約1.8MB)

施主は「日本の民家」「数奇屋風」に通ずる嗜好を持つ人であった。住宅展示場を見て回ったが、しっくり来ない、ということで、設計者との交流が始まったという。
「人間が老いていくように、家も歳月の経過をかもし出す姿と向き合いたい」という考えが基本になっている。広い土間やテラス、リビングにある薪ストーブ、シンプルな間取りや外見など、施主の住まいに対する思いやりやそのライフスタイルが、手に取るように判り、設計者と施主の良好な関係が想像できる。
住まい創りがどうあるべきか、を再考させられる作品であることと、住宅としてのバランスの良さから、優秀賞に推薦した。

詳細資料(約1.3MB)
日本木材青壮年団体連合会会長賞
Self-org
中川 晴吾
慶應義塾大学大学院


どんな空間にもどんな形にも柔らかく対応できるようなオブジェを求め、たどり着いた答えが、単一で単純な形の木材の板であった。この部材は簡単に持ち運べるし、施行には道具を必要としない。また、釘などを使わないから、繰り返して使うことが可能である。
応募パネルに示したのは、大学のキャンパス内に学生の憩いの空間として設置したものである。1年後には壊されるが、また形を変えて組み立てられるよう、発想を変えれば広い用途に応用できる着想の面白さを評価した。

詳細資料(約596KB)


その他の受賞
特別賞
三重県立熊野古道センター
三重県政策部東紀州対策局
三重県庁
特別賞
太陽の里リハビリテーション研究室
井上 雅雄
(株)竹中工務店

詳細資料(約1.3MB)

詳細資料(約1.5MB)
特別賞
佐川美術館 樂吉左衛門館
内海 慎介
(株)竹中工務店 設計部設計3部門3グループ
第1部門
四季の森デンタルクリニック
若原 一貴
一級建築士事務所 (株)若原アトリエ

詳細資料(約1.6MB)

詳細資料(約864KB)
第1部門
八ヶ岳の教会 木々と自然がもたらす変容する空間
岩岸 宏次
戸田建設(株)一級建築士事務所
第2部門
京都まちなかこだわり住宅
池井 健 他2名
現代京都都市型住居研究会

詳細資料(約1.2MB)

詳細資料(約1.1MB)
第2部門
上品寺町の家
関谷 昌人
PLANETCreations 関谷昌人建築設計アトリエ
第2部門
流・Ru
彦根 アンドレア
(株)彦根建築設計事務所

詳細資料(約1.3MB)

詳細資料(約1.3MB)
第3部門
宮崎 高千穂通り T-テラス
吉武 哲信
高千穂通りを愉しくする会
第4部門
八多の家
村上 隆行
eu建築設計

詳細資料(約478KB)

詳細資料(約856KB)
審査委員賞
北本の家
増田 啓介・良子
増田アトリエ
審査委員賞
木造ドミノ住宅
半田 雅俊
半田雅俊設計事務所

詳細資料(約994KB)

詳細資料(約1.2MB)
努力賞
名古屋城資源回収箱用木製木枠
上地 浩之
名古屋木材青壮年会

詳細資料(約1.2MB)

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